本読み記録007/『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』#ぼくイエ感想文

sympathyとempathy

多様性は、うんざりするほど大変だし、
めんどくさいけど、無知を減らすからいいことなんだ

新潮社さんから荷物が届きました。

Twitterの#ぼくイエ読書感想文 キャンペーンに応募したところ、なんと当選とのご連絡。「世界で10冊だけのぼくイエノート」のプレゼントです。新潮社といえばYonda? CLUB。あのパンダちゃん欲しさに新潮文庫ばかり買っていた時期も。(今はあの葡萄マーク、なにか使えるのかしら?)

そんな新潮社さんからのプレゼントは、蔵前のカキモリ のオリジナルノート。文房具好きなので店舗にも訪れたことがあるものの、なかなか手を出せずにいたので大変嬉しくいただきました。使い終わってもリフィル変えて使い続けられるなんて愛着沸きますね!

そしてノートと同じくらい嬉しかったのは、新潮社の編集Hさん&「チームブレイディー」からの直筆お手紙というサプライズ。Twitterでのたった140字の感想文を丁寧に受け止めてくださったんだなぁとほっこり。ありがとうございました。せっかくの機会なので、読書ログとして書ききれなかった感想をこちらに残しておこうと思います。

この本は2020年の年始、初めて読む本は何にしようかなと迷いに迷って選んだ1冊。鮮やかな黄色の表紙をみて元気が出そうだなぁと思ったのを覚えています。出版されてまもなく購入したものの、数ある積読本のうちの一つでした。

本を読み終わるといつも、動いた気持ちを忘れないうちにまず手書きでメモするのですが、そのときの感想がこちら。今年1年間、意識して過ごせたらいいなと思い手帳に書いたことばです。

・日々、考えることを面倒くさがらずに過ごすこと。
・自分と「違う」ところに目を向けること。

年の初めに考えるきっかけをもらえたこと、感謝です。

本の内容はとてもイマドキ。多様性、価値観、分断や不寛容、人種の違い、貧富の格差、、、でもそれをなかなか自分事にできない日本人。忙しく日々生活を送る中で、結論が出ないことや、自分事じゃないことから目を背けてしまうのは仕方のない流れなのか。特に「差別」という言葉は、自分はしていないけど深入りはしたくない、と避けられがち。そして目をつぶっても生きていけてしまう国、日本。

そんな日本人たちに向けて、イギリスというちょっと遠いところから、いい距離感でやわらかく問題のボールを投げてもらった感じ。読み終わったときにはだれかと話したくなるはずです。帯にあるようにまさに「一生モノの課題図書」

ブレイディさんのサインで書かれた「誰かの靴を履いてみる」は冒頭に書いたsympathy、empathyと関連して書かれている言葉。共感すること自体が大切、ではなくて共感しようと思う気持ち、相手だったらどうかを考えようとする気持ち、でしょうか。本文中の言葉を借りれば「自分と違う理念や信念を持つ人や、別にかわいそうだとは思えない立場の人々が何を考えているのだろうと想像する力」とのこと。つまりempathyは知的作業。まだまだ表現の仕方はいろいろありそうですね。

ちなみに、小学生にはちょっと早いかな、という章もいくつかあったけれど、そういったものをわざわざ言葉にしてどう伝えようと思わずとも本が代弁してくれるのは読書のいいところ。本の中の描写に関しては、なんでもかんでも検閲をかけてまだ早い、といってしまうのもどうかなと思っています。

まだ読んでいない方にとって、この本がいい出会いになりますように。
そして「響く言葉がありますように。」
こちらは今回のお手紙にあった言葉。

言葉を発するからには、だれかに響くと嬉しい。
Twitter、Blogもそんな思いで発信しています。

2020年10月 micoto

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