本読み記録001『知の体力』/永田和宏

「知の体力」をもって学び続けること。

歌人であり、細胞生物学者である筆者の永田先生の二足の草鞋の話でうんうんと共感し、思考の足場、伴侶となるべき存在の記述でお人柄に惚れました。このような時期に良き学びの本に出会うことができうれしく思います。

2019年度の高校入試、5校もの公立高校で出典がこちらの本だったとのこと。普段は本にほとんど印はつけないのですが、(国語の問題を解くときだけです◎)読み進めながらたくさんの付箋を付け、線を引きたくなる本でした。

特にⅠ部の終盤に出てくる語彙力については、受験国語を指導する立場として忘れてはならないこととして読みました。日本語研究者の大野晋氏の言葉を引用しながら、知識とは役に立つことだけを前提として学ばれるものではない、と説いています。

”一生に一度しか使わないかもしれないけれど、それを覚悟で一つの語彙を自分の中に溜め込んでおくことが、生活の豊かさでもあるはず”

中学受験のため、テストのため、と詰め込む語彙は、結局現実的に「使える」語彙とならないまま引き出しの奥底に詰め込まれたままになってしまいますよね。
日々の生活の中で、自分の持つ知を総動員して対処するために、サッと引き出せる引き出しは多いほうがいいし、その中に色とりどりの語彙が入っていたら、、理想はそんなイメージです。

先生の温かいお人柄がわかる「愛」についての部分も引用しておきます。

”ある特定の〈相手〉の前に立つと、自分がもっとも輝いていると感じられることがあるとすれば、それはすなわち相手を「愛している」ということなのだろう。その相手のために輝いていたいと思うことが、すなわち愛するということなのである。”

このつづきは本でどうぞ。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。